世のなか安穏なれ

当寺の道路に面した所に大きな看板が掲げられているのをご覧いただけたと思いますが、宗祖親鸞聖人750回大遠忌法要(当寺では平成22年9月お待受法要、本山では平成23年4月より24年1月に実施)のスローガンが表題となっております。

この出処は親鸞聖人が門弟に送った手紙(親鸞聖人御消息第25通)に”世のなか安穏なれ、仏法ひろまれ”と書かれているおこころをいただいたとのことです。宗祖が不安と争いの時代にあって念仏者の目指す道を示されるなかで述べられた言葉であるが、まさに戦争への危機感や命の軽視、倫理観の欠如などに伴う出来事が相次ぐ現代社会にあって私たち一人一人が自己中心の心を反省して、同じいのちを生きている相手の存在に気付くことが求められている。自分一人を善として、相手を排除する考え方に真の安らぎはなく、善と悪に固執する偏見を破り、対立の構図を解消できるのは仏の智慧だけである。親鸞聖人が仏法が弘まり世の中が安穏であることを願われていた訳です。

本の内容は、

  • 第一章現代社会と宗教
  • 第二章宗教とは何か
  • 第三章仏教とは何か
  • 第四章戦争と平和、政治
  • 第五章現代社会の問題にどう応えるか

以上が読売新聞社の後援で立命館大学で開催した特別リレー講義「現代社会と宗教」の聴衆者よりの質問を約150問に分類整理して回答したものを掲載されております。

第六章現代日本における宗教の役割については月刊誌「中央公論」2006年4月号”人間が壊れてしまった時代に伝えたい親鸞聖人の教え”をテーマに対談の記録。
第七章日本人の心のありようを考えるについては月刊誌「文藝春秋」2004年3月号”1日五分五感を研ぎ澄ませよ人生の厳しい現実をじょうずに受け止める為に”をテーマに述べられたことを掲載しています。
大名七章宗教は戦争をとめられるかは龍谷大学アフラシア平和開発研究センター主催国際シンポジユウム「中東紛争をめぐる国際環境とアジアにおける平和への取り組み」特別講演「平和・諸宗教の相互理解と仏教の貢献」の原稿でさまざまの宗教をできる限り冷静に理解することと、仏教の持っている特色や対立を和らげる考え方を提示しています。
最後に私たちは親鸞聖人の願いを受け継ぎ、心豊かに生きることのできる世の中、平和な世界を築くために貢献したいと提言しています。

本書は2007年3月に刊行されましたが関西地区では月間ベスト10に入る人気でして著作の中でご門主が若者の質問に一つ一つやさしく丁寧に答えられていることに”ご門主の人柄の素晴らしさ、教養の高さ、そして指導者としての優しさを痛感しました”との感想があり「ご門主の心するところをどう実現していくか、行動していくかということを問いかけられている。浄土真宗と共に生きている私達門徒にとっては、かけがえのない問題提起の本」と評されています。市内の書店で購入または取寄せできますのでおすすめいたします。

世のなか安穏なれ-現代社会と仏教-
浄土真宗本願寺派第24代門主 大谷光真師
中央公論新社 定価1,260円

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